人事異動は組織を壊すのか?育てるのか?#2
こんにちは、山本です。
前回は、「人事異動が現場にもたらす“揺れ”と、その背景にある関係性のリセット」についてお話ししました。
今回はそこから一歩踏み込み「異動してきた管理職が最初にぶつかりやすい壁」について掘り下げていきます。
人が変われば、空気が変わる。
特に“上に立つ人”の在り方次第で、組織の方向性や安心感は大きく変わります。
人事異動は組織を壊すのか?育てるのか?#2
異動したての管理職が陥りやすい“距離感ミス”とは?
新しい部署、新しいメンバー、新しいポジション。
人事異動で管理職に就いた人は、期待と責任を感じながら現場に入っていきます。
でも、そこでよく起きるのが――“距離感のミス”です。
■いきなり“まとめよう”としてしまう
意気込みのある人ほど、「自分の色を出さなきゃ」「ちゃんとまとめなきゃ」と、
最初から“コントロールしにいく”行動を取ってしまいがちです。
たとえば、
・初日からメンバー全員に改善指示を出す
・前任者のやり方を否定し、自分のやり方に変える
・「とりあえず数字を上げよう」とタスク管理を始める
でも実は、この“動き出しの早さ”が、チームの信頼構築を遅らせる原因になるんです。
■最初に必要なのは、“関係性の土台づくり”
人は、関係性ができていない相手からの指示やフィードバックに対して、防御反応を起こします。
どれだけ正しいことを言っても、「誰に言われたか」によって伝わり方が変わるのが人間というもの。
つまり、新しい管理職がまずやるべきことは――
「信頼を貯めること」なんです。
✅ 相手の話を聴く
✅ チームの背景や文脈を知る
✅ 自分の価値観やスタンスを丁寧に共有する
これらのステップを飛ばしてしまうと、「この人、信用できるのかな…」と警戒されてしまいます。
■“関わる順番”を間違えない
信頼→提案→改善。
この順番を守ることが、異動したての管理職には何より重要です。
逆に、
改善→指示→統率
という順番で入ってしまうと、
メンバーとの関係性にヒビが入り、チームは“従うフリ”だけの表面的な組織になります。
■リーダーの“在り方”が空気をつくる
異動先のチームには、すでに文化や関係性が存在しています。
そこにいきなり介入するのではなく、まずは“空気を感じ、馴染むこと”が大切。
そのうえで、自分らしい関わり方で、少しずつ信頼を育てていく――
これが、異動したての管理職に求められる“真のリーダーシップ”です。
次回は、「チーム再編でやるべき“最初の3つの関わり”」をテーマにお届けします!
新しい組織がスムーズに動き出す“立ち上がり方”を、一緒に見ていきましょう!
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