人事異動は組織を壊すのか?育てるのか?#3
こんにちは、山本です。
前回は、異動してきた管理職が陥りやすい「距離感ミス」についてお話ししました。
今回はそこから一歩進んで、新しいチームが再編されたときに、最初にやるべき“具体的な関わり方”についてお届けします。
組織の立ち上がりには“タイミング”と“順番”が重要。
最初の関わりがうまくいけば、チームはスムーズに動き出します。
人事異動は組織を壊すのか?育てるのか?#3
「チーム再編でやるべき“最初の3つの関わり”」
新しい上司、新しいメンバー、新しい関係性――。
チームが再編されたばかりの時期は、“見えない緊張感”が漂っています。
この時期に大切なのは、「いきなり動かすこと」ではなく、
“信頼の土台”を作ること。
では具体的に、どんな関わりからスタートすればいいのでしょうか?
①「チームの過去を尊重する」
まず最初に大切なのは、チームが歩んできた歴史に敬意を払うことです。
新しいリーダーやメンバーが加わると、どうしても「新体制でやっていこう」というムードが強くなりますが、
いきなり過去を否定すると、現場は「これまでの努力を否定された」と感じてしまいます。
たとえば、
✅「これまで、どんな工夫をされていたんですか?」
✅「このチームの強みって、どこにあると思いますか?」
こういった質問からスタートすることで、「この人は自分たちを理解しようとしてくれている」という印象が生まれ、信頼の種がまかれます。
②「“人となり”を伝え合う時間をつくる」
チームがぎこちないのは、役職や業務の情報しか共有されていないからです。
仕事上の役割だけでなく、“その人らしさ”が共有されることで、関係性は一気に深まります。
✅ 趣味や休日の過ごし方を話す
✅ これまでの経験・得意なことを紹介し合う
✅ 「最近の嬉しかったこと」などの雑談を交えた自己紹介
こうした時間をあえて最初に取ることで、心理的な距離が一気に縮まり、関係性がスムーズに構築されていきます。
③「チームでの“未来”を一緒に描く」
再編直後こそ、チームの目的や方向性を、共に創ることが重要です。
トップダウンで「こうしてほしい」ではなく、
✅「このチームで、どんな空気を作っていきたい?」
✅「お客様や他部署から、どんなふうに思われたい?」
など、価値観や在り方に関する問いかけから始めてみましょう。
「このチーム、なんかいいな」と思えるビジョンを共有することで、
自然と協力関係や主体性が生まれていきます。
再編直後の関わり方は、いわばチームの種まきの時間。
どんな言葉を交わし、どんな空気を作るかで、その後の実りが決まっていきます。
次回は、「“この部署イヤだな…”と思っている社員をどう扱う?」というリアルな悩みに迫っていきます!
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